こんにちは、留学業界で3社・6年カウンセラーを経験し、
1000人以上の留学生を送り出してきた Yusukeです。
留学を仕事にしたいと考えたとき、「実際、いくら稼げるの?」は誰もが気になるところだと思います。
ネットで「留学カウンセラー 年収」と調べると、だいたい 350万〜500万円、
高い人で600万〜という数字が出てきます。
でも、こう思う人もいるはずです。
悩む人・同じ留学カウンセラーなのに、なんでこんなに幅があるの?
・自分が目指すなら、高いほうに行ける?
この記事では、こんな悩みを解決します。
年収に幅が生まれる「本当の理由」を、現場で6年見てきた僕が、
留学エージェントの収益構造(=どうやって儲けているか)から解説します。
求人サイトには「年収◯◯万円」という数字は載っていても、
「なぜその差が出るのか」「どうすれば高いほうに行けるのか」までは、まず書いてありません。
そこを、中で働いていた側からの目線でお話しします。
✅ 留学カウンセラーの年収が「会社で大きく違う」理由
✅ 年収を左右する「留学エージェントの収益構造」
✅ 語学留学・大学留学・ジュニア留学で年収が変わるカラクリ
✅ 年収を上げるために、実際に効く方法(経験者の本音)
結論:年収は「基本給+歩合」、そして歩合で大きく差がつく


最初に結論から言います。
留学カウンセラーの年収は、ざっくり 「基本給 + 歩合(インセンティブ)」 で決まります。
そして、基本給は会社が違ってもそこまで大きくは変わりません。
普通の会社員くらいです。
差を生むのは、歩合のほうです。
では、その歩合は何で決まるのか。シンプルに言うと、こうです。
歩合 = 「契約1件あたりの売上(単価)」 × 「契約した数」
この2つの掛け算です。そして、
- 単価は「扱う留学プランの種類・期間」で大きく変わる(ざっくり言えば、期間が長いプランほど単価が高い)
- 契約した数は「会社の集客力(お客様がどれだけ来るか)」で大きく変わる
ここが、年収の幅を生む正体です。「単価の高いプランを、たくさん契約できる」会社にいる人ほど、年収が高くなる。逆に、どちらかが欠けると、なかなか上がりません。
では、なぜ「プランの種類」で単価がそんなに変わるのか。
ここを理解するには、留学エージェントがどうやって儲けているかを知るのが近道です。


そもそも、留学エージェントはどうやって儲けている?


留学エージェントの収益源は、ひとつではありません。
主にこれだけあります。
- 学校からの紹介手数料(コミッション)……一番大きい。後で詳しく説明します
- 利用者からのサポート費用……無料の会社もあれば、数万円〜10万円ほど取る会社もある
- ビザ申請の代行費用……代行すると数万円、ほぼそのまま利益
- 海外保険などの紹介手数料……保険を紹介して手数料が入る
- 滞在先(ホームステイ・寮)の紹介手数料
- 自社で英語教室などを運営していれば、その利益
このうち、カウンセラーの売上(=歩合)に一番効いてくるのが、学校からのコミッションです。
ここが、年収の話の中心になります。
学校コミッションは「期間が延びるほど」増える
学校コミッションとは、生徒を紹介したお礼として、学校がエージェントに払うお金のことです。
これがあるから、エージェントは利用者から大きなお金を取らなくても(無料でも)経営が成り立ちます。
コミッション率は学校によって違いますが、
だいたい 学費の10〜25%ほどが目安です。
たとえば、ある学校の費用が日本円で80万円、コミッションが25%だとすると——
エージェントには 20万円 が入る計算になります。
ここで大事なのが、
学費が高い(=期間が長い・内容が高度な)プランほど、コミッションの“額”も大きくなるということです。
同じ25%でも、学費が30万円ならコミッションは7.5万円、学費が150万円なら37.5万円。
扱うプランが変わるだけで、1件の売上がまるごと変わるわけです。
1件あたりのコミッション額が変われば会社に入る利益も変わる。
当然、働く人の年収も変わってきます。
これが、「扱うプランの種類で年収が変わる」の正体です。
語学・大学・ジュニア—プラン別で、こんなに違う


では、具体的にどんなプランがあって、どれくらい差が出るのか。
代表的な3タイプで見てみましょう。
① 語学留学・ワーキングホリデー(単価:低め)
語学学校に通うプランや、ワーホリのサポート。
期間は長くても1年(52週)ほどで、それより短いことも多いです。
願書やビザの手続きも比較的シンプルで、扱いやすいプラン。
ただし、学費の総額がそこまで大きくないので、1件あたりのコミッションも控えめです。
語学・ワーホリ専門のエージェントだと、ここしか扱えないので、
会社全体の利益も、カウンセラーの歩合も、上限が見えやすいのが正直なところです。
② 大学・大学院への留学(単価:高め)
海外の大学・大学院に関わるプランです。
大学の授業を受けたり、設備を使えたりするので、語学留学より費用が高くなります。
ただ、ひとくちに大学留学といっても、「休学」か「進学(編入)」かで単価が変わります。
ポイントは、結局「期間の長さ」です。
- 休学留学:
日本の大学を半年〜1年休学して海外の大学へ。
取得した単位の一部が、日本の大学の単位に振り替えられることもあります。期間は半年〜1年ほど。 - 進学(編入):
たとえば「2年まで日本の大学、3年から海外の大学」のように、れっきとした進学になるパターン。
期間が長くなるぶん、休学留学よりも単価は高くなります。
期間が長いほど学費の総額が大きくなり、コミッションも大きくなる——
この原則は、ここでも同じです。
③ ジュニア留学(小中高生)の長期留学(単価:最も高い)
ここが一番大きいです。たとえば高校1年から海外に行き、
現地で卒業するプランなら、期間は3年間。
一時帰国はあっても、基本はずっと海外です。
つまり、3年分のコミッションが、一人の生徒から発生します。
それだけでも大きいのですが、ジュニア留学の場合はさらに利益が積み重なります。
- 現地でのサポートに現地エージェントが必須になるので、そのコミッション
- 滞在先(ホームステイ)の紹介手数料
- 帰国後、日本の大学を帰国子女枠で受験する場合、その対策講座の紹介料
このように、一人の生徒から、長期間 × 複数の収益が生まれます。
ちなみに「大学進学とジュニア、どっちが高いの?」とよく聞かれますが、
学費そのものは一概に比べられません。
進学予定の学校が公立か私立かで大きく違いますし、
国によっても変わります。
※オーストラリアやニュージーランドと、イギリスやアメリカでは、
為替レートや学費水準が国ごとに違うので学費の水準にもだいぶ幅があります。
ただ、はっきり差がつくのがサポートの量です。
ジュニア(子供)は手厚いサポートが必要なので、
現地エージェント・ホームステイ・現地校との連携など、サポート部分の収益が分厚く乗ります。
大学生の進学はある程度本人が身の回りのことを自分でできるぶん、そこが薄い。
だから、学費の差は条件次第でも、トータルではジュニアのほうが高くなりやすいのです。
数字で見ると、こうなる
イメージしやすいように、僕が実際に経験した数字をひとつ。
ジュニア留学のサマースクール(短期)の場合、プログラムにもよりますが、
1人あたりの売上はトータルで60〜80万円ほど。
そこから出る粗利は、1人あたり15万〜20万円くらいでした。
これが、夏のシーズンに会社全体で100人規模が参加します。
単純計算で粗利は2000万円。
当時の会社はこれを8人ほどで回していたので、一人あたり250万円の粗利を生んでいた計算になります。
諸経費を引いても会社にしっかり利益が残るので、
僕の場合はボーナスで100万円ほど出た年もありました。
——もちろんこれは一例で、会社や年によって変わります。
でも、「扱うプラン次第で、生み出す利益がこれだけ変わる」という感覚は、伝わるかと思います。
でも、単価が高い会社=稼げる、とは限らない


ここまで読むと、「じゃあ、単価の高いプランを扱う会社に行けばいいんだ」と思いますよね。
でも、話はそう単純ではありません。
さっきの式を思い出してください。
歩合 = 単価 × 契約した数
単価が高くても、契約数が少なければ、歩合は伸びません。
そして契約数は、会社の集客力——つまり「お客様がどれだけ来てくれるか」に大きく左右されます。
僕は3社の留学エージェントを経験しましたが、ここで痛感したことがあります。
実は、2社目は大学・大学院進学を扱う、単価の高い会社でした。プランの単価は高い。
なのに、集客が弱くて、そもそもお客様の数が少なく、数字を稼ぐのにかなり苦労しました。
単価が高くても、契約数が伸びなければ、歩合は出ないのです。
逆に、集客が強い会社は、黙っていてもお客様が来るので、契約数は稼ぎやすい。
ただし、その分一人あたりの業務量が増えて、忙しくなりがちです。
つまり、年収という観点で会社を見るなら、「単価(扱うプラン)」と「集客力」の両方を見る必要があります。
どちらか一方だけでは、年収は伸びにくいのです。
年収を上げるために、実際に効いたこと


では、年収を上げるにはどうすればいいか。
僕自身の経験から、一番効いたことを正直に言います。
それは、転職です。
身も蓋もないですが、これが現実でした。僕の3社の遍歴は、こうです。
- 1社目:
語学留学・ワーホリ専門。プランはシンプルで最大1年ほど。年収の出発点。 - 2社目:
大学・大学院進学を扱う会社。単価は上がったが、集客が弱く、数字に苦労した。 - 3社目:
ジュニア留学や大学生の休学留学を扱い、集客もまあまあ強い。
単価と集客のバランスが一番よく、年収も一番高かった。
転職するたびに、扱うプランの難易度も、年収も、上がっていきました。
(その分、使う英語のレベルも上がりました)。
なぜ「会社の中で頑張る」より「転職」なのか。
理由はシンプルで、会社が扱うプランの“種類”は、一社員にはなかなか変えられないからです。
語学専門の会社にいる限り、どれだけ頑張っても、扱えるのは語学留学だけ。
会社の“大元”は変えられません。
だったら、より単価が高く、かつ集客もある会社へ移るほうが、年収を上げる近道になる、
というわけです。
ひとつ補足すると、大手なら難易度の高いプランを扱えることが多いですが、
留学エージェントには小さな会社も多く、そういう会社だと扱えるプランが限られることもあります。
転職先を選ぶときは、「その会社が、どんなプランを、どれだけ集客して売っているか」を
見るのがおすすめです。
【コラム】留学業界は、驚くほど世間が狭い


転職の話が出たので、ひとつ余談を。留学業界は、本当に世間が狭いです。
学校の現地担当者は、日本に来るといろんなエージェントを回って営業します。
だから、同じ業界内で転職すると、
「あれ、Yusukeさん、前はA社にいたのに、今はB社なんですね!」
なんてことが、しょっちゅう起こります。
さらに、海外の大学などが集まってブースを出す大型の留学イベントもあって、
そういう場では、前職で一緒だった同僚とばったり再会することも珍しくありません。
だから、転職するときは「立つ鳥跡を濁さず」が鉄則です。
前の会社を円満に去っておかないと、こういう場で必ず顔を合わせますし、
学校担当者経由で「あの子、今あそこにいるよ」と伝わったりもします。
ちなみに僕は、次の転職先を秘密にしていたのですが——あっさりバレました(笑)。
それくらい、狭い世界なんです。
まとめ|年収は「収益構造」で決まる


最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 留学カウンセラーの年収は「基本給+歩合」。差がつくのは歩合
- 歩合は 「単価(扱うプラン)× 契約数(集客力)」 で決まる
- 単価は、学校コミッションが「期間が長く・高度なプラン」ほど大きくなるため、語学 < 大学進学 < ジュニア長期 の順に上がる
- ただし、単価が高くても集客が弱いと契約数が伸びず、歩合は出にくい
- 年収を上げる近道は、単価と集客のバランスがいい会社への転職
「留学カウンセラーは稼げない」と一括りにされがちですが、
実際はどんなプランを、どんな会社で扱うかで、大きく変わります。
仕組みを知っておけば、会社選びもキャリアの描き方も、ぐっと戦略的になります。




