バンクーバー到着2日目。バスに乗りブリティッシュコロンビア大学へ

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2日目の朝、日曜日だった。

カナダに入国する際はだいたいが日本を土曜出発、カナダにも土曜到着(時差があるので同日着になる)、
日曜日の休日を挟んで月曜日から学校が始まるパターンが多い。

前日は時差の影響や緊張もあり深夜3時に寝たので、14時に起きてしまった。
ホストファミリーが心配して起こしにきてくれた。

目次

初めてバスに乗ってみる

軽く昼食をいただいた後、ホストファーザーが声をかけてくれた。

明日、月曜日。僕には予定があった。
カナダジャーナル(僕が利用したエージェント)のオリエンテーションが、
オフィスで開かれることになっていた。そこに一人で行かないといけない。

ホストファーザーは「バスの乗り方を教えてあげるから、一緒に市内まで行ってみよう」と言ってくれた。

バンクーバーのバスには番号が付いている。
同じ停留所に違う番号のバスが来ることがあるが、
「23」に乗ればダウンタウン(市内中心部)まで行けるよと教えてもらった。
番号を覚えればいいのか、簡単だなと思った。

バス停まで歩いて、バスを待つ。バスが来たら、運賃分のコインを運賃箱に入れて乗る。
降りる時は窓側に沿って黄色いひもが張ってあって、引っ張ると「STOP REQUESTED」が点灯する。
一つ一つ、丁寧に教えてくれた。

ダウンタウンに着くと、ホストファーザーがバスパス(※1)を勧めてくれた。
バスとスカイトレイン(電車)の両方に使える、便利な定期券のようなものだった。
これがあれば、毎回コインを用意しなくていい。

僕はそれを買って、お礼を言って、ホストファーザーと一緒に家まで帰った。

ただ、不思議だったのは、帰りは行きと違う番号のバスに乗っていたことだった。
当時の僕は不思議に思っていたが、英語でなんて聞けばいいのかわからず、
まあいいかと思って帰ってきた。

静かな日曜日

バンクーバーの日曜日は日本よりも静かだった。
企業が休みということもあるけれど、カナダの人たちは休日は家族で過ごす文化があるので
お店も夜遅くまで空いているところが少ない。
人通りも平日より少なく、ショッピングセンターも早く閉まるところが多かった。
日本は24時間営業のところもあるけれど、カナダのようにもう少し働く時間を抑えてもいいなと思った。

ダウンタウンから戻り、家に着く。まだ夕方だった。
特にこのあとやることもなかったので、近くのスーパーに行ってみることにした。
バスの行き帰りの途中で、大きなスーパーがあったのを覚えていた。
歩いて行けそうな距離だった。
何が買いたいというわけでもなかったが、「一人で外を歩いてみたい」気持ちのほうが強かったかもしれない。

スーパーは大通りに面したところにある。
信号待ちをして、向かいにスーパーを発見した時に、目の前を一台のバスが通り過ぎた。
行き先の表示に、知っている地名が書いてあった。

UBC

ブリティッシュコロンビア大学。
日本にいた頃、知り合いがそこを卒業したと話していたのを思い出した。

スーパーはいつでも行けるし、なんなら帰り道にでも行ける。
バスパスも手に入ったことだし時間もあるし、行ってみよう。
そう思い、UBCに行くことにした。

ブリティッシュコロンビア大学(UBC)に到着

20分ほどバスに乗ると、UBCに着いた。
日曜日のキャンパスは、人がほとんどいなかった。
一番近かった入り口から入ると、図書館が見えた。
当たり前だが、英語の本が多い。
休日の図書館は、勉強している人、談笑している人、部活のために来ている人がいた。
このあたりは日本の大学生と似ているかもしれない。

UBCは想像していた以上に広くて、僕は全部を周ることができなかった。
図書館だけでも相当な広さで、その奥にはグラウンドも見えていた。
何かのスポーツをやっていたのを覚えている。

そうこうしているうちに暗くなってきた。
そろそろ帰るかなと思いバス停に戻る。
UBCは近くに電車が通っていないので、代わりにたくさんバスが来ていた。

行きに自分の乗ったバスの番号を覚えていたので、帰りも同じ番号に乗ればいいだろうと予想していた。
しかし…同じ番号のバスが来ない。
15分ほど待ったが、他のバスは次々に来るのに僕の乗っていたバスは来なかった。

親切な日本人留学生に会う

後から知ったことだが、バンクーバーには番号が違っても途中まで同じ方面に行くバスがある。
だから同じ番号のバスに乗らなくても着くのだが、入国2日目の僕がそんなことを知るはずもない。

まだスマホはないし、Googleマップもなかった。
夜のバス停で、僕は途方に暮れていると、視界の隅に日本人っぽい女性が見えた。

「Excuse me, can you speak Japanese?」

そう聞いてみたら、相手が笑顔で返してくれた。

「できますよ」

その瞬間、安心して全身の力が抜けるのを感じた。

事情を話すと、彼女は親切にバス停を教えてくれた。
「その方面ならどのバスでも着くので、次にここに来たバスに乗れば行けますよ」と。

彼女はUBCに交換留学で来ている大学生だった。
僕より年下なのに、海外の大学で堂々と暮らしていて、初対面の僕にも自然に対応してくれる。
すごいなと思った。

現地で日本人に会えることが、こんなにありがたいのかと思った。

チップを渡そうと思ったが、このくらい大丈夫ですと遠慮された。

家に到着

教えてもらった通りにバスに乗ったけど、それでもまだ緊張していた。
行きと違う番号のバスに乗ったからだ。

バスに乗っていると、あのスーパーが見えてきた。
慌てて天井近くの黄色いひもを引っ張って、バスを降りた。
停留所の名前がわからないので、近くのスーパーだけが目印だった。

歩いてホストファミリー宅に帰った。
ホストファミリーは、僕がけっこう遅くに帰ったので心配してくれていた。

僕はUBCに行ったことをつたない英語で説明すると、
あそこはいい大学だよね、2日目でもうそこまで行ったの、すごいねと褒めてくれた。

夕食を食べて、シャワーに入って、眠りについた。

※1 このバスパスは現在は違うものに変わっていると聞いています。

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